既にご開業の方

事業拡大

BUSINESS EXPANSION

分院開設や在宅医療進出など
事業規模を拡大するいくつかの事例を
ご案内しています

事業拡大について

医療機関の事業拡大はいくつかの方法が考えられます。
まず、現在の医療機関の規模を拡大し、医師、スタッフを増員して診療体制のキャパシティを増加させる、もしくは診療できる領域を広げる方法。この形の事業拡大では人件費の増加、増築や医療機械などの設備投資も必要になるので綿密な収支計画が必要となります。
次に介護事業に進出して事業を拡大する方法もよく用いられます。基本的に介護サービス事業者となるためには法人格が必要となりますので、個人事業で医療機関を開設している場合には医療法人に組織変更をするか、医療機関とは別に株式会社やNPO法人などの法人を設立する必要があります。ただし、「居宅療養管理指導」「通所リハビリテーション」「訪問看護」など、法人格が無くとも個人経営の医療機関でもサービス提供が可能な介護事業もあります。どのような介護事業を新たにスタートするかによって経営主体も異なりますので注意が必要です。

分院開設

医療機関が分院を開設する場合、その医療機関が「医療法人」でないと分院を開設することができませんので注意が必要です。
医療法人であれば医師、歯科医師を雇用し、分院長として分院を開設することが可能ですが、個人経営の場合は認められていないため分院開設を希望する場合は医療法人に組織変更することが必須となります。
また、分院開設は新規開業と同じく建物、医療器械の設備投資、スタッフ採用などの計画的な準備が必要となります。最近では新規で分院を開設するのではなく、売却希望の医療機関をM&Aで購入して分院とする方法も見受けられます。
いずれにせよ本院と合算で事業計画が成り立つことが必要ですので、来院患者予測など慎重な準備をお勧めします。

在宅医療進出

今後日本は凄まじいスピードで高齢化が進み、2025年には団塊の世代約700万人が75歳以上となり、75歳以上人口は全体の18.1%、約2,179万人となる見込みです。

政府はこのような超高齢化社会において入院ベッドに頼らず、重度な介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい人生を送れるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される体制を目指しています。これが「地域包括ケアシステム」です。

この地域包括ケアシステムにおいて、地域の診療所や病院が行う在宅医療は重要な役割を果たします。今後の医療経営を考えるうえで在宅医療への進出は、政府が求める方向性を合致していること、ますますニーズが高まることからも重要な検討事項であると言えます。

在宅医療を行うにあたり、どのような患者を対象として何人ぐらい見込めるのか、在宅医療を行う人員体制はどうするか、どの時間帯で訪問するのかといったことを検討したうえで収支予測を作成する必要があります。

在宅医療を行う際には一定の要件をクリアしたうえで「在宅療養支援診療所(病院)」として在宅医療を行うことが一般的です、これにより「在宅時医学総合管理料」を中心とした在宅点数を算定します。2014年4月の診療報酬改定ではこの在宅点数が大きく改定されており、対象患者の居住する場所によって点数が異なりますので、収支予測を作成する際にはどのような患者を対象とするかの想定が重要となってきます。