医療現場にも改善の波
車を生産しているトヨタ自動車を知らない人はいないと思いますが、
そのトヨタを冠したトヨタ記念病院を知っている人は少ないのではないでしょうか。
かく言う私も最近まで知りませんでしたが、
ある日愛読している産業経済誌の紙面に掲載されていたトヨタ記念病院が
リニューアルをしてオープンするという記事が目に留まりました。
トヨタ自動車と言えばトヨタ式カイゼン活動が世界的にも有名ですが、
そのトヨタ自動車が運営をする病院です。
何か新しい発見があるのではないかと期待をしながら記事に目を通しました。
それによると、
◎免震構造やヘリポートの設置など大規模な災害に耐えうる建物
◎自動運転をするロボットを採用して院内の搬送業務を削減
◎院内の作業台を「からくり改善」(※1)の発想を取り入れてカイゼン
―と、厚生労働省が掲げているビジョンである「保健医療2035」を意識した医療施設になっています。
命を預かる仕事であるが故に保守的にならざるを得ない医療業界ですが、
間接業務の無駄を省くことで患者と向き合う時間を増やせるのであれば、
カイゼンに取り組みたいと考える人も多いのではないでしょうか。
院長曰く「新しい将来の医療のあり方を目標にしたい」と語っていますので、
今後も同院のカイゼン活動から目が離せません。
※1 大きな改善ではなく現場で見つけた小さな課題を、
からくり人形のごとく重力や歯車、てこの原理などの自然エネルギーを応用して解決を試みる取り組み