来年の確定申告に向けて
令和4年度の確定申告が終了し、ようやく終わったとほっとしているところですが、
すでに令和5年も4分の1が過ぎています。
今回は来年の確定申告に向けて意外と使える所得控除をまとめました。
どなたでもあるとうれしいのが所得控除です。
難しい単語ですが、簡単にいえば、多ければ多いほど税務上得になるものです。
ご家族の状況に絡む部分があり、自発的に話をしないと税理士も気づけないことがあります。
さまざまな確定申告を承る中で、お役に立てそうな3つの控除をご紹介します。
【1】社会保険料控除
ご本人の健康保険・年金保険・介護保険はもちろん、生計を一にするご家族の分も控除に入れることができます。
ただし、控除を受けたい人が払う必要があるので、
ご家族名義で口座振替をしている場合は解除しておくことをおすすめします。
【2】障害者控除
なじみのない控除と思われがちですが、障害者手帳がなくても
要支援・要介護状態のご両親や祖父母を扶養していると適用されることがあります。
市町村の認定が必要なので、お住まいの市町村窓口にお問い合わせください。
【3】医療費控除
治療費が年間10万円を超えた場合に使える控除です。
医療保険の適用にならない治療も対象ですのでご注意ください。
例えばレーシックや子どもの歯科矯正などです。
また、訪問看護などの医療的な介護保険を利用している場合、
デイサービスなどの医療的ではない介護保険も対象となりますのでこちらも注意が必要です。
なお、普段医療費が10万円を超えない方でも年末に急に医療費がかかることがあります。
何があるかわかりませんので医療費の領収書は念のため保管しておくことをおすすめします。
今回は、今から準備しておく所得控除をまとめましたが、
ほかにもたくさんの活用できる控除がありますので税理士にお問い合わせください。
令和5年4月10日 医療タイムス紙掲載