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衛生士雇用で学費貸付

 歯科医院経営を行う上で、歯科衛生士を雇用することは重要なことかと思います。そんな歯科衛生士ですが、現在売り手市場となっており募集をかけても反応が少なく、なかなか雇用しにくい状況にあります。
そんな中、お勧めしたいのが歯科衛生士学校の学費を支援する制度をクリニックで導入することです。
今回はそんな学費貸付金制度についてご紹介させていただきます。
◆学費貸付金制度とは?
 衛生士資格を取得するための学費等をクリニックが貸付ける制度で、どんな方を対象とするかは医院で任意に決めることができます。例えば、自院の受付助手や、これから進学予定の高校生、自院へ通う患者さんであっても対象とすることが可能です。
◆なぜ自院に勤務して貰いやすいの?
 貸付金制度を利用した方は、就職後に医院へ学費を返済していただくことになります。ただし数年勤務した場合、貸付金を免除することも可能です。自院での勤務を条件に学費を貸出し、数年勤務すれば貸付金を全額免除もできるので、衛生士を確保しやすい体制を作ることができます。
◆医院経費にできるの?
 通常貸付金は経費になりませんが、学費を免除した際に免除額分をその期の経費として計上することができます。例えば300万円を貸付け、1年勤務ごとに60万円免除し、5年勤務すれば全額免除するという制度にした場合、免除額である60万円がその年の経費となります。
 このように自院や利用する方の双方にメリットのある貸付金制度ですが、衛生士試験に合格できなかった場合にどうするかなど、細かなルールをしっかりと規定をしておくことが大切です。
また、労働契約とは別で金銭消費貸借契約書の締結や、債務免除基準の明確化、税務判断等といった事項も絡んで参りますので、ご検討の際には専門家へご相談下さい。

  令和4年11月1日  医療タイムス紙掲載