お知らせ

自身の相続対策検討を

 安倍元首相、三遊亭円楽、アントニオ猪木と、有名人の訃報が相次いでいます。
こういった悲しいニュースが世に流れると、やはり相続対策のご相談が増えます。
ご自身が亡くなったあとを想像されたことはありますか。自分が死ぬことは考えたくないものですが、ご自身の相続対策はご自身しかできません。ご家族のためにも相続対策をおすすめいたします。
①財産の洗い出し
 まずは財産を洗い出します。自分ではどの銀行にどれくらいの資産を持っているかわかっていても、家族はわかりません。現預金・有価証券・不動産などすべての財産をまとめておきましょう。それから出資持分のある医療法人の場合は、その持分も財産となります。いくらになるのか、会計事務所に問い合わせてみてください。
②どの財産を誰に渡したいか決める
③家族会議を開く
 なぜその方に渡すのか、理由と思いを家族全員に伝えます。
④遺言を書く
 誰に何を渡すかを達成させるため遺言を書いておきます。また、せっかく書いても不完全であれば意味がなくなってしまいますので、費用はかかりますが、公正証書遺言で書くのが理想です。
 ここまでやっておけば、万が一のことがあっても、漏れなく、渡したい人に納得感をもって確実に渡すことができます。「うちは相続税がかかるほどの財産はないし対策は必要ない」とよく勘違いされますが、裁判になる案件のうち75%が相続財産5千万円以下です。ほとんど相続税がかからない財産額でも争いになってしまうので、相続対策はすべての人に必要だといえます。
 暗いニュースが続きますが、「元気があれば相続対策ができる」と、考えるきっかけにしていただきたいと思います。

  令和4年10月20日 医療タイムス紙掲載