開業時の医療機器導入資金
診療所の開業に必要な物は、人材と資金そして設備である事は以前からよく言われています。
設備投資のーつに医療機器類があります。選定から導入そして稼働後に発生するのが支払いです。
事業収支計画を立てる際に医療機器類調達の費用を算出する必要があります。
導入費用ではありませんが、もうーつ重要な費用として機器類の保守料金があります。ほとんどの機器類には導入後1年間は保証期間がありますが、1年を経過すると保証期間が終了します。終了前にメーカーより保守契約の案内があります。一般X線撮影装置、MRI、CT等の保守料金は高額ですので将来のコストとして見積もりを取っておきたいものです。
購入した機器類の支払いに関しては、現金で支払う場合とリースを利用する場合が考えられます。現金で支払うかリースを利用するかにより初期投資額が異なり融資交渉にも影響してきます。
リースの特長が幾つかありますので再確認をしてみます。現金での購入は初期に多額の資金が必要となりますが、リースは月々一定のリース料の支払いで機器類を使用でき、一定なので将来発生するコストの把握も容易になります。リース料は経費として全額損金処理できます。減価償却計算、固定資産税などの納付、損害保険手続き等はリース会社が行いますので、それに伴う事務手続きの必要が無くなります。陳腐化の早い機器などは、適切なリース期間を設定することで、最新の機器への入れ替え導入がスムーズに行うことが可能です。
医療機器類の特性を考え、会計事務所の人と相談されて上手なリースの利用をされてはいかがでしょうか。
令和3年11月20日 医療タイムス紙掲載