キャッシュレス決済
政府は大阪・関西万博(2025年)に向けて、キャッシュレス決済比率40%の目標を前倒し、将来的には世界最高水準の80%(韓国89.1%)を目指しています。
キャッシュレス決済導入状況は、飲食店85.4%、食品・小売78.8%、その他小売り88.3%、公共機関66.2%、観光86.7%、その他サービス業63.8%、その他34.6%でした(キャッシュレス推進室キャッシュレス決済実態調査アンケートより)。
しかしながら、医療機関においてはほとんど進んでいないのが現状で、消費者インサイト調査では「キャッシュレス決済手段を利用したいが利用できない」ケースのーつとして医療機関が挙げられています。
キャッシュレス利用意向別の分析(20年度消費者インサイト調査)では、男女とも60代のキャッシュレス利用意向が高くなってきています。「キャッシュレスで支払いたい」と「どちらかと言うとキャッシュレスで支払いたい」の比率の合計が、60代の男性は62.2%、女性が68.4%です。
20代男性52.8%、女性50.4%、30代男性58.2%、女性56.2%、40代男性56.4%、女性56.4%、50代男性54.8%、女性57%のそれを上回っています。
キャッシュレス決済の利用理由について回答者割合で見ると①ポイントが貯まりお得 89.9% ②素早く決済できる 86.8% ③インターネット上での決済が簡単 82.4% ④現金を引き出す手間が掛からない 76% ⑤現金以外の決済ができる場所が増えた 75.9% 等でした。
診療所としては手数料を負担しなければならない等のコストデメリットもありますが、今後キャッシュレス化促進政策が進むと、キャッシュレス決済対応を求める患者さんも増えるかもしれません。
他の診療所との差別化要素のーつとなっていくと思われます。今後キャッシュレス決済化の情報収集も必要になると思われます。
令和3年7月10日 医療タイムス紙掲載