最適な資産運用を提案~ロボアドバイザーの検討~
金融庁が公表した老後資金が2,000万円不足するとの試算を示した報告書などをきっかけにご自身の資産形成を改めて考えられた方も多いのではないでしょうか。過去、小規模企業共済やイデコといった、節税をしつつ資産形成を図る手段をご案内してきましたが、今回はそこからさらに踏み込んで資産運用をしたいという方に最近話題のロボアドバイザー(ロボアド)についてご案内致します。
一般的に資産運用をする際は株式や債券、不動産など複数の金融資産に投資する分散投資が重要とされています。ただ、どの資産にどれだけ投資するのかの検討が必要となります。ロボアドとは、そういった資産運用のアドバイスをコンピューターのアルゴリズムに基づいて行うサービスです。金融とITを融合させたサービスを提供するフィンテック企業や銀行・証券会社などの金融機関がサービスを提供しています。
ロボアドは大きくアドバイス型と投資一任型の2種類に分かれます。アドバイス型はパソコンやスマートフォンで年齢や年収、現在の預貯金残高、毎月の積立貯蓄額など簡単な質問に答えると、自分にあった資産構成の提案が受けられるサービスです。ほとんどのアドバイス型のロボアドは無料で利用できますが、投資対象資産の売買等は自ら行うこととなります。
一方、投資一任型は資産構成の提案だけでなく、実際の売買やマーケットの状況に応じて資産構成の配分調整まで全て自動で行ってくれるサービスです。預けた資産残高の年1%程手数料が発生するなど有料となりますが、資金を預けるだけで様々な金融資産への分散投資と資産構成の配分調整が自動でできるため、投資未経験の方や普段の診療や経営で忙しく投資に興味があるものの時間が取れない方向きとなります。
ロボアドも投資であるため、元本割れするリスクは当然ありますが、金融庁の報告書では過去20年、国内外の株式・債権に積立・分散投資をした場合の収益率は年2~8%のプラスになるというデータもあり、過去を踏まえれば長期積立・分散投資は資産運用の有効な手段となります。その一助となるロボアドについて検討してみてはいかがでしょうか。