廃院、M&Aの利点と欠点~事業継承における課題~
開業においては、土地を新規取得(賃貸)して建物を建設し、職員を新たに採用して「新規開業」をするケースが一般的ですが、最近では後継者がいない医院を活用して「承継開業」をするドクターが増えてきています。後継者がいない診療所医師の方は、廃院を選択するケースがありますが、図1のように廃院するデメリットは意外に多く、廃院にかかるコストが多額にかかる事をご存じでしょうか。
解散・清算等の手続き費用だけでなく、従業員の退職金の支払い、借入金の残額の支払いも、現在残っている資金から支払う必要がでてきます。意外と見落としがちなのは、建物の取り壊し費用です。この費用は取り壊し業者の中で幅があり、数千万円もかかるケースもあります。
医療機関のM&Aは一般的な業界のM&Aとは違い、スムーズな患者様の引継が重要になってきます。また、医療経営は先生の属人的な要素も多いため売却金額の算定の仕方が違うなど医療特有な事項が多く出てきます。「事業承継」でお悩みの方は早めにご検討下さい。