お知らせ

財産目録は通帳コピー可

約40年ぶりに民法が改正され2019年1月13日より、自筆証書遺言の方式が緩和されています。今回はその内容についてご説明させて頂きます。

◆自筆証書遺言とは?
 全文を自筆(ワープロ等は不可)で書き上げる遺言書の事です。本人以外の代筆は許されていないので、仮に誰かが代理で記入した場合は、その遺言書は無効となります。他の遺言方法と比べ、自分一人で書くことができ費用が掛からないですし、他人に財産の内容等を公表しないので、ある程度気軽に作成することができます。

◆どんなことが緩和されたの?
 これまでは全文自書であることが要件でしたが、財産目録に限り、自書である必要がなくなりました。ですので、財産目録をパソコンで作成したり、不動産登記事項証明書や通帳コピーを添付したりすることが認められるようになりました。

◆自書によらない財産目録について
 書式は自由で、遺言者以外の人が作成することもできるようになったので、税理士などが作成した財産書面を利用することもできます。押印についても特段の定めは無く、遺言書本文で用いた印鑑とは異なる印鑑を用いても構いません。ただし、遺言書本文と同一の用紙に財産目録を記載する場合には、自書であることが求められます。ですので、自書によらない財産目録を用いる場合には、必ず遺言書本文とは別の用紙を使いましょう。

今回の改正で、財産目録を自書するという負担が無くなるとともに、財産目録の誤記により相続手続きができなくなるリスクを減らすことができます。なお、財産目録をパソコンで作成した際や、通帳コピー等を添付する場合は、財産目録の全てのページに署名押印をする必要がありますのでご注意下さい。