給与計算実務の見直し~Web明細など作業効率化~
以前は給与といえば現金支給であったものが、今は給与振込が標準となっています。給与明細書はまだまだ用紙の手渡しが多い
と思いますが、徐々にWeb明細(従業員がネット上からアクセスして閲覧する方式)も増えつつあります。ある医療機関で今ま
での明細書用紙からWeb明細に切り替える際に、従業員から印刷の手間や、Web環境がないと確認できない不便さを訴える声
がありましたが、院長から「当医院のスタッフとして新しいことへ取り組まないという姿勢では良くない。時代に合わせて進化し
なければならない」とWeb明細へ舵を切った事例がありました。
さて、Web明細は給与計算実務の中での一部分の進化ですが、給与実務の中で、勤怠集計から給与計算、そしてWeb明細ま
でを電子データで全てが完結することも、ソフトを組み合わせることで可能となってきています。
先日顧問先で、給与計算のための勤怠集計を行っている院長から、時間がとれず、毎月苦痛になっているとのお話がありました。
今でも電卓を用いて、タイムカードから時間を集計しているとのことでした。タイムカードの機種によっては、打刻データをデジタ
ルデータとして抜き出すこともできますし、設定によって出勤日数や、残業時間の把握も自動で集計できます。さらに、勤怠管理ソ
フトによっては有給休暇の付与や残日数管理、休暇届出なども管理できるものも出てきています。
以前より医療機関への求人応募数が減り、採用活動に苦戦する昨今、賃金未払い等の労務管理不備が従業員の退職原因にならない
ように改めて注意が必要です。