設備投資促進税制終了へ
平成26年1月20日に施行され、開始から1年で全国でも10万件を超える利用者があった(経済産業省発表)人気税制の「生産性向上設備投資促進税制」が28年度末(29年3月31日)をもって終了することが決定しました。
今回は比較的利用しやすい「先端設備」購入型の利用についてポイントをQ&A方式でまとめましたのでご参考にして下さい。
・医療機関で対象となる設備はどんなものですか?
決められた取得価額を満たす機械装置(停電用発電機等)、冷暖房器具や電気冷蔵庫等の器具備品や電気・冷暖房設備工事、断熱材や断熱窓の購入が対象となり、中小企業や個人事業ではサーバー用の電子計算機やソフトウエアも対象となります。
残念ながら、医療用機械は「先端設備」の対象となりません。
・その他用件はありますか?
最新モデルであること、生産性向上(年平均1%以上)であることが要件で、工業会等から先端設備であることの証明書の発行を受けることが前提です。こちらは確定申告等で添付します。その他、購入額、中古資産や貸付資産ではないこと、対象者が青色申告をしている法人と個人事業者であることが主な用件です。また、購入しただけではなく決められた期日までに事業で利用をしていないと制度が利用できませんのでご注意ください。
・どういった節税が期待できますか?
購入額の50%が事業年度にて経費にできる特別償却(建物・構築物25%)と税額控除4%(建物・構築物2%)のどちらかを選択して利用できます。また、税額控除を利用する場合は法人税や所得税の20%までが上限です。
個人事業の皆様はちょうど確定申告の時期を迎え、申告前後で設備投資計画を練られる先生方もいらっしゃるかと存じます。
平成29年3月31日で制度が終了しますので、設備投資をご計画されるようでしたら制度ご利用も検討頂ければと存じます。
医療タイムス紙 平成28年2月1日 掲載