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自転車事故のリスク対策

 最近では健康志向から通勤に自転車を利用する人口が多くなったように思います。自転車運転において恐いのが自転車事故です。自転車は誰でも気軽に利用できるため危機意識が薄くなりがちですが、実際に死亡事故も発生しています。自転車事故の構成を年齢別に見ると、24歳以下の比率が高いことから、特にお子様が通学等で自転車を使用されている場合は注意が必要です。今回は自転車事故が発生した場合のリスク対策についてご紹介させていただきます。

 近年、自転車事故の賠償額が高額になるケースが増えています。自転車の場合、自動車の自賠責保険のような強制加入の保険制度がありません。万が一事故が発生し加害者となった場合、無保険の状態で賠償責任を負わなければならない可能性があります。このようなリスクに備えるためにも、自転車総合保険の加入をお勧め致します。自転車総合保険は損害保険会社やインターネット等で加入できます。補償内容は「自転車による損害賠償事故の補償」と「自転車運転者のけがの補償」の二点になります。保険料は保険会社によって異なりますが、補償対象が1名である場合には概ね年間4000円程度です。賠償限度額も1億円というプランが多く、自転車事故のリスクに十分対応可能な保険となっています。

 自転車総合保険保険以外では個人賠償責任保険、障害保険でもカバーする事ができます。個人賠償責任保険は自動車保険、火災保険の特約として付帯される物で、年2000円程度で加入できます。傷害保険は日常生活における様々なけがを補償する保険です。保険料は補償範囲によって変動しますが、交通事故だけでなく、旅行中の事故やスポーツによるけがなどにも対応可能な保険です。
 すでに個人賠償責任保険、傷害保険にご加入されている場合で、補償対象に自転車事故による賠償、けがの補償が含まれていれば改めて自転車総合保険に加入する必要はありません。現在ご加入の保険証券を今一度ご確認下さい。

医療タイムス紙 平成27年12月10日 掲載