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医療機関で活用できる助成金

 助成金は国や地方公共団体等が特定の求職者の雇用促進、勤務スタッフの離職率の低下、または特定の物品購入を促したい場合に事業者の手助けになるよう金銭を支給する制度です。助成金には多くの種類があり、その要件や申請方法も複雑で分りづらいものがあります。今回は数ある助成金の中でも、特に医療機関で活用しやすい助成金を1つご紹介いたします。

「職場定着支援助成金」
雇用管理制度の導入を通じて離職率低下に取り組む先生方に最大で70万円(H28.7現在100万円)が支給される助成金です。この助成金は現在ご勤務されているスタッフに法定の健康診断以外に、人間ドック等の検診を受けてもらい、その費用の半分以上をクリニックが負担する事で受け取ることができます。外部の病院等でスタッフに検診を受けてもらっても良いのですが、この助成金の魅力は先生ご自身の医院でスタッフに下記のような検診を行ったとしても、要件を満たす事が出来る点です。
 具体的には、医科の先生の方であれば、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、子宮がん検診、乳がん検診、骨粗しょう症検診等の検診が該当し歯科の先生方であれば歯周疾患検診が該当いたします。
 また、このような検診以外でも主任手当等の新たな手当てを支給したり、一人10時間以上の研修制度を導入する事でも支給される可能性がありますので、このような制度の導入を考えていらっしゃる先生方はご検討して頂ければと思います。

 この助成金は、制度導入と実施で10万円、(H28.7現在 4種 各10万円・(最大40万円))所定の離職率を低下させた場合に60万円が支給されます。助成金の受給には対象のスタッフが雇用保険に加入していることや、事前に計画を定め、なおかつ就業規則に明記し、その上で制度実施するなど細かな要件がございます。実施の際には専門家にご相談の上、ご活用頂ければと思います。

医療タイムス紙 平成27年10月20日 掲載