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お得になったふるさと納税

 今や雑誌やテレビで有名になった「ふるさと納税」。以前の経営ワンポイントアドバイスでもご紹介させて頂きましたが、大まかな流れを復習いたしますと下記のようになります。
 ①好きな地方自治体にお金を寄付する。
 ②寄付のお礼として特産品等と、寄付金の証明書が送られてくる。
 ③証明書を添付して確定申告を行うと「寄付金の合計額 - 2000円」の節税効果。
 つまり、実質負担額が2000円で沢山の特産品が手に入るというものです。上限金額以内であれば、複数の市町村へふるさと納税をすることも可能ですので、様々な地域の特産品をもらうこともできます。こんなお得なふるさと納税が、今年から更にお得に活用しやすくなりましたので、ご紹介致します。

 まず2015年から、ふるさと納税の上限が2倍に拡大されました。2000円を自己負担とするための寄付金の上限金額は、年収と家族構成等によって変わってきますが、この上限金額が2015年1月1日以降の寄付金から従来の2倍になります。例えば課税所得が800万円の先生の場合ですと、2000円を差し引いた全額控除される寄付金の目安が、昨年までは約12万円なのに対して、今年からは約24万円と倍になります。
 ただし、この上限目安額を超えてしまうと最低2000円であった負担額が大きくなってしまうのでご注意下さい。例えば、先ほどの事例の方が24万円の上限額を超えて、25万円の寄付をすると約8400円の負担額。26万円の寄付をすると約15,000円の負担額となってしまいます。
 上限額にだけご注意頂ければ、更に活用しやすくなったふるさと納税ですが、意外と自分には関係ないと思われて、利用していない方も中には見受けられます。例えば、医療法人の理事になっていて、役員報酬を受け取られている奥様や、親族の方。個人診療のクリニックの場合でも、専従者給与をもらっている奥様などは、給与所得のみのでも比較的所得が大きいケースがあります。そうした場合には、ふるさと納税を活用することができます。 
 ですので是非、一度ご自身のふるさと納税上限額の試算をしてみて頂ければと思います。寄付上限額の試算等、ご不明な点がございましたら、一度会計事務所へご相談して頂くことをおすすめ致します。

医療タイムス紙 平成27年5月20日 掲載