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高額な資金調達の選択肢

医療機関では数多くの医療機器や電子カルテ等の情報関連機器類や検査機器等を保有されていると思います。それぞれは購入された物、もしくはリースにて使用している物に分かれていると思います。また新規開業時にも様々な医療機器類や電子カルテ等を初期に一括導入する必要があります。しかし医療機器の多くは高額な機材であり簡単に手に入る物ではありません。購入となりますと高額な資金が必要になります。CTやMRIになりますと、かなり高額な資金が必要になるハイスペックの物があります。そんな中一時的に資金を用意する必要が無い機材の導入方法にリースがあります。 

 今回は本当に基本的な内容ですが、リースについて確認をしてみたいと思います。
 リースは一種の資金調達と同じ意味合いがあると思います。リースの種類には大きくファイナンスリースとオペレーティングリースがあります。ファイナンスリースは普段よく使われる物です。医療機関が必要な機器をリース会社が医療機関に代わって購入し、これを医療機関に長期に賃貸するものです。もちろんリース期間中の中途解約はできません。またリース期間中の物件の維持や修理は医療機関の負担となります。

 リースのメリットはどのような物が有るでしょう。
 まずは導入時に多額の資金を用意する必要がありません。予算を計画に合わせて最大限に生かせることができます。リースは銀行借り入れとは別枠にて100%の融資効果があります。リース料は税法上全額損金算入できます。この事は一般的に良く知られていることです。リース期間を機器の経済的耐用年数に準拠して設定しておく事により、新しい機器との切り替えをスムーズに行う事が出来ます。またリースの場合は銀行からの長期資金調達と違い、担保物件を必要としない事も特徴の一つです。リース物件にかかる固定資産税の申告・納付はすべてリース会社が行います。
 
 もう一つリース物件には動産総合保険が付保されています。火災、落雷、盗難、破損等が保険支払対象となる事故になります。当然場合によっては対象外となる事もあるので、リース会社の担当者としっかり詰める必要があると思います。
 医療機器類等設備の導入方法に関しては医療機関ごとに都合があると思われます。銀行借入、リース契約それぞれの特徴をうまく利用して効率的な医療機器導入を行いたいものです。

医療タイムス紙 平成27年4月20日掲載