医療機関の接遇について②
今回は実際の接遇に関して意識をしていただきたい五つの項目をご紹介します。
項目はそれぞれ一「表情」、二「身だしなみ」、三「動作や態度」、四「挨拶や返事」、五「言葉遣い」、です。では、一つずつ確認していきましょう。
一、「表情」 相手にどんな表情を見せていますか?
患者さんの立場を思いやりながら、患者さんの気持ちに寄り添った表情で対応することが大切です。表情で「安心」を伝える事ができます。
二、「身だしなみ」 信頼感のある身だしなみですか?
おしゃれと身だしなみの違いをご存知でしょうか。おしゃれとは「自分の為」にするものです。一方、身だしなみとは「相手の為」に整えるものです。つまり、おしゃれか身だしなみかどうかは患者さん達が判断します。勤務中や通勤中は勤務する医療機関に相応しい身だしなみでありたいものです。
三、「動作や態度」 心を伝える動作や態度を意識していますか?
タブーと言われている態度の一つに「スタッフの私語や笑い声」があります。患者さんは、体の事や病気の事、家族の事、勤務先の事、全てをスタッフの前にさらけ出しています。その時に聞こえてくるスタッフの笑い声は「自分の事を話して笑っているのでは」と不快に感じ易い等、心が敏感になっていますので特に配慮が必要です。
四、「挨拶や返事」 気持ちはこもっていますか?
「あ」 あかるく 「い」 いつでも 「さ」 さきに 「つ」 つづけて、挨拶をしましょう。また、きちんと相手に聞こえて届くように意識をしてみましょう。
五、「言葉遣い」 相手を思いやっていますか?
専門用語、馴れ馴れしい、上から目線、若者言葉、バイト敬語等を使っていませんでしょうか?言葉遣いは「心遣い」とも言います。
接遇の基本を今一度確認していただき、実務に活かしていただければ幸いです。
医療タイムス紙 平成26年9月20日 掲載