お知らせ

新資産運用制度スタートへ

 平成25年10月1日から「NISA(ニーサ)[=小額投資非課税制度]」の口座開設の受付がスタートしました。これは「株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度」で、株式等を中・長期間保管して、配当や売却益を目的とした投資に向いている制度です。平成26年から株式等の売却益に対する税額は10.147%→20.315%になるので、どのようなメリットがあるか見ていきましょう。

 この制度の具体的なメリットは、例えば「30万円で購入した株式を130万円で売却、売却益100万円に対する税額約20万円が非課税になる」「毎月配当される投資信託の運用益が非課税になる」などです。5年間保有し続けた後は、通常の課税口座か、新たな非課税口座に移行させることになります。
ただし平成26年以降の「新規」投資が対象で、現状の一般・特定口座から移行することはできません。また、NISA口座では、分配金や譲渡益があっても課税されない一方、譲渡損失があっても他の課税口座の取引と損益通算はできません。

 口座開設した金融機関は4年間固定されるため、自分に合った商品を取り扱うところを選びましょう。証券会社では上場株式、ETF(上場投資信託)、リート(不動産投資信託)や公募株式投資信託等が、銀行では公募株式信託等が購入・利用できます。

①初めて投資をする、または相談しながらリスクの少ないものを選びたい → 担当者と、窓口で相談できる銀行などで、投資信託や積立サービスを選ぶ
②リスクをとって大幅な値上がりが期待できるものに投資したい → 株式を取扱う証券会社に口座を開設し、成長企業の株式や投信・海外株式会社などを選ぶ
③預金中心の資産構成(ポートフォリオ)を見直したい → 国内や海外株式、その投資信託または不動産投信(REIT)などに強い証券会社
 他にも、「夫婦で別の金融機関を選び商品の選択肢を広げる」「相続対策の一つとして子や孫に現金贈与して投信や株を長期保存させる」なども考えられます。

今後この制度を利用して、株式等の市場に多額の投資が流入し、市場が大きく動くといわれていますので、資産運用やポートフォリオを見直すチャンスとしたいものです。なお、元本保証ではないので、リスクを考慮した上で投資することをお勧めします。

医療タイムス紙 平成25年9月10日掲載