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保険の見直し

 前回は保険を整理する方法についてアドバイスさせていただきました。保険のお話をしていると「保障額が足りているかわからない」「保険料の負担が大きい」といった話題が良く出てきます。

①必要保障額の考え方
 医院を開業されている先生は、事業運営上必要な保障と、個人として家族のために必要な保障とに分けて考える必要があります。事業運営上の保障については借入金を返済できるだけの保障や、診療できない期間の経費支払いのための保障など複数の保障が必要になります。保障額の計算は借入金の状況や、個々の固定費を把握している顧問会計事務所への相談が有効です。
 一方で個人の保障ではお子様の学資準備として私立医歯系大学進学(下宿)時にかかる教育費は平均3,213万円(出典:(公財)生命保険文化センター書籍)というデータや、ご自身が不幸にも亡くなった場合、残された家族のための生活費は子供が成人するまでの年数×生活費を目安に計算する方法があります。お子様の進学等ライフイベントは家庭ごと異なるものですので、ファイナンシャルプランナー(FP)資格を有する専門家とともにライフプランを作り、必要保障額を把握されると良いでしょう。

②保険料の負担を軽減したい
保険会社へ支払う保険料は各保険会社で過去の統計を元にした性別、年齢別の予定死亡率と保険会社の運用利益や事業経費の予定額を組み合わせて計算されています。そのため、加入年齢や、持病の有無といったことで保険料が高くなることが多い一方、たばこを吸わなくなった、健康診断の結果が良くなったという情報は保険料を下げる効果が期待できます。保険に加入し直すことで保険料負担を軽減できることもありますので検討してみてください。
 
 今回は保険の見直しについてアドバイスさせていただきました。医院の状況や、家族のライフプランは変化していくものです。その時々で必要な保障に加入、減額していくことで、無駄なくまた家族にとっても十分な安心となりますので、一度の見直しでなく定期的に見直すことをお勧めします。

医療タイムス紙 平成25年7月1日 掲載