保険書類の整理方法
家族の不幸に際して、本人が加入していた保険がわからず、請求に手間取り苦労したという話しを聞くことがあります。保険は本人が加入して安心というだけでなく、家族が保険請求でき、経済的にもご負担をかけないようにするというのが目的だと思いますので、加入状況を家族にしっかり伝えることは大事なことです。開業されている先生方は、一般のサラリーマンの方よりも保険加入の必要性が高く、様々な保険に加入しているため、保険整理が欠かせません。今回保険整理の仕方についてアドバイスさせていただきます。
保険会社から来た書類が封筒に入ったままになっている方はまずは、保険毎に書類を整理しましょう。保険タイプ別に4つに分けます。
①死亡をきっかけに受取る死亡保険
②病気や怪我による入院、通院時に受取る医療保険、所得補償保険
③建物の火災や車の事故時に受け取る物損保険
④その他保険(賠償責任保険)
整理をしていると毎年届く保険内容確認書や契約者情報の変更通知書なども出てきます。これらは確認し、不要であれば破棄しても構いません。捨てることも大事なことですので、1.保険証券、2.保険約款の2種類は必ず残していただき、その他の書類は破棄して良いかわからない時は専門家に相談しましょう。加入保険が把握できたら、次はこの保険をわかりやすくファイリングしていくことをお勧めします。クリアーポケットがあるようなファイルに①~④の順番に入れます。
書類の整理後は、加入保険の状況が一目でわかるように1枚の用紙にまとめます。最低限把握して頂きたいのは「保険金が①誰に、②どんな時に、③いくら支払われるか」という点です。保険を整理することで、ご家族へ加入状況を伝えやすくなりますし、保険加入時と今の状況変化による、保険充足、不足の判断もしやすくなります。また更新を続けていて加入時よりもだいぶ保険料が高くなっていることに気付くこともあります。次回は保険の見直しについて掲載させていただく予定です。
医療タイムス紙 平成25年6月20日 掲載