仕事と子育て両立支援の助成金
昨今、クリニックでは看護師や歯科衛生士などの専門資格を持ったスタッフの確保が難しく、開業されている先生方は苦労されていらっしゃるのではないでしょうか。
また、せっかく苦労して採用したスタッフも、すぐに退職されてしまうと元も子もありません。
そんな中、スタッフが働きやすい職場環境にするための制度を設けると助成金が支給される制度が幾つかあり、実際に申請・受給がされているものがあります。
今回は小規模クリニック向けで、スタッフの仕事と子育ての両立を支援する為の利用できそうな助成金を紹介いたします。
☆子育て期短時間勤務支援助成金
受給できる額=初めての支給対象者40万円、2人目から5人目まで15万円
小学校就学前のお子さんを養育するスタッフ(雇用保険被保険者)が利用可能な短時間勤務制度を設け、実際に制度を利用するスタッフがおり、6カ月以上連続して制度を利用し、かつさらに1カ月以上制度を利用して勤務し、助成金申請時にもそのスタッフが在職していること等要件を満たした場合に申請できます。
☆中小企業両立支援助成金
<代替要員確保コース>
受給できる額=育児休業取得者1人あたり15万円
育児休業取得者の代替要員を確保し、育児休業を取得したスタッフ(雇用保険被保険者)を原職(職場)復帰させた場合に助成する制度です。育児休業を取得したスタッフを育児休業終了時に原職復帰させる旨が就業規則等に規定してあり、かつ育児休業期間が3カ月以上で原職復帰後引き続き6カ月以上勤務していること、かつ代替要員も3カ月以上勤務していること等要件を満たした場合に申請できます。
※助成金申請前に、育児介護休業法に則った育児介護の休業規定を準備する等、その他にも幾つか受給要件がございます。詳細の確認、ご相談は長野労働局や、顧問の社会保険労務士等にしていただければと存じます。
今回は子育て支援を制度化すると受給できる小規模クリニック向けの助成金をご紹介させていただきました。実際に弊社グループでお手伝いしているクリニックでの申請は代替要員確保コースの申請が多いようです。
医療タイムス紙 平成24年10月10日 掲載