ジェネリック医薬品使用促進
ジェネリック医薬品に関したCMや医療機関での情報が私たち患者の目や耳に触れる機会が多くなり、私事ですが、以前はどちらかと言うと先発品の方がなんとなく効くような感覚がありましたが、現在では後発品を処方、調剤して頂いてもあまり抵抗が無くなりました。
ジェネリック医薬品は本来先発医薬品と同様に厚生労働大臣から承認を得なければならず、承認必須条件として先発医薬品と同レベルの品質、有効性、安全性が確保され、治療学的に同等であること。そして申請データに信頼性があることが上げられています。
また、政府は患者負担の軽減や医療保険財政の改善の観点から、ジェネリック医薬品の使用を平成24年度までにその数量シェアを30%以上にするという目標を掲げています。
厚生労働省医政局経済課委託事業の「ジェネリック医薬品使用促進の先進事例等に関する調査(平成23年度調査)」から各県別の後発医薬品使用割合を見ると、数量ベースで全国では23.1%、割合の少ない秋田県で18.4%、長野県は24%、最も多いのは沖縄県の36.1%となっています。
今回の診療報酬の改定(平成24年度)により一般名による記載を含む処方せんを交付した場合は、処方せんの交付1回につき2点が処方料に加算されるようになりました。後発医薬品割合(数量ベース)が一気に31%台から34%台に、変更可処方せんの発行率が52%台から60%台に上がったと言う調剤薬局のお話もありました。
しかし、政府目標の30%には全国的にも届いていませんので、診療報酬の改定により今後もジェネリック医薬品使用促進にさらなる拍車を掛けるような点数配分も考えられるでしょう。後発医薬品の使用割合が増加するに伴い、保険薬局における後発医薬品や先発医薬品の不動在庫が多く見られるようになるのではないでしょうか。それに伴い保険薬局の経営ポイントの1つである在庫管理の検討が上げられると思います。
在庫管理の見直しや在庫管理ソフトの新規導入などを行い、各店舗間連動によるリアルタイムな在庫確認とまで言わないまでも、電話による問い合せでスムーズな不動在庫の確認が出来るようにして経営の効率を上げていきましょう。
医療タイムス紙 平成24年6月20日 掲載