ゴルフ会員権譲渡で節税
確定申告での納税を気にしている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、不要な資産を処分して節税が出来るというお話です。
処分する資産とは「ゴルフ会員権」です。ゴルフ会員権は1980年代のバブル期を絶頂に、年々価格が下がっています。高く買ったゴルフ会員権を譲渡して、譲渡損を事業所得などと損益通算することによって節税する事が可能です。この場合の所得金額の計算方法は以下の通りです。
1.所有期間が5年以内のもの(短期譲渡所得)
譲渡した金額-(取得費+譲渡にかかる費用)-特別控除額50万円=課税金額
2.所有期間が5年を超えるもの(長期譲渡所得)
{譲渡した金額-(取得費+譲渡にかかる費用)-特別控除50万円 }×1/2=
課税金額
例えば、所得税率40%の人がゴルフ会員権を売却した場合を考えましょう。10年前に500万円で購入したゴルフ会員権を30万円の書換手数料等をかけて10万円で売却したとします。すると・・・
売却金額10万円-(購入金額500万円+書換手数料等30万円)=△520万円となります。500万円で買ったものを30万円も書換手数料を払って売却するのはいやだ!とおっしゃるかもしれません。しかし△520万円の損失から節税できる金額はその40%に相当する208万円となります。
ゴルフ会員権の譲渡損失の損益通算については、そのゴルフ場が倒産していないことなど一定の条件があります。詳しくは顧問税理士さんにご相談下さい。
未来のことは誰にも予想できませんが、今後2~3年で元の金額まで値上がりすることは非常に考えにくいことです。また、ゴルフ会員権は所有していることで毎年の年会費、積立金などのランニングコストが発生します。過去に購入したけれど現在使っておらず眠っているゴルフ会員権がありましたら譲渡して節税する事が可能です。
医療タイムス紙 平成23年11月10日 掲載