事例検証 クリニックの医薬品安全対策ポイント
本年もよろしくお願い申し上げます。
厚生労働省の調査によりますと、直近の23年の上半期の医薬品に関するインシデント報告では、約82%がヒューマンエラー、ヒューマンファクターと呼ばれる人的ミスに起因すると考えられるということです。
その中を更に整理しますと、確認不足が約70%、観察不足が8%、慌てていた等の心理的状況が約9%となっております。
医薬品による事故のリスクは医療行為の中でも高く、クリニック等を経営して行く際にはミスを減らす努力が求められています。
☆薬剤処方をめぐるヒヤリ・ハット
処方過誤 クリニックからの処方箋のミスが薬局で見逃され患者に渡されてしまった。
調剤ミス 処方箋に問題が無くても薬局側でミスをしてしまった。
調剤薬局では金曜日に20%、業務繁忙時間帯の2時間に36%のヒヤリ・ハット事例が集中する傾向にあるそうです。
ヒヤリ・ハットの件数をゼロにすることは難しいかもしれませんが、エラーに気付き、また、エラーを無くす取り組みや工夫をすることで件数を減らすことはできます。
エラーや事例をレポート等でクリニック・薬局間で共有し、発生原因を追及・分析し、改善行動に繋げ、関わるスタッフの意識を高めるサイクルを確立することが重要かと存じます。
一つのミスが大きな風評被害に繋がり、順調だった経営を傾かせる事もございます。
今年は安全対策に意識を向けていただいても良いかもしれません。
資料ダウンロードに2013年1月8日号の医業経営マガジンをアップしました。こちらに「医薬品安全対策」のポイント解説が載っています。
是非、ご活用下さい!!