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固定資産税 見直してみませんか?

固定資産税 見直してみませんか?

先日、知り合いの業者さんのご紹介で、ある医院に経営相談で
お伺いした時のことです。

その医院は住宅兼診療所で、1階の院長室で院長先生のご相談に
乗っていました。ご相談も一通り終了したところで、先生から最近
珍しい熱帯魚を飼い始めたという話を聞き、2階に案内されました。

確かに珍しい熱帯魚で感動したのですが、実はそれ以上に驚いたことが
ありました。 私は前回初めてお伺いした際、帳簿書類を一通り
拝見していました。その際、固定資産税の評価証明書も確認したのですが、
その内容からてっきり2階は医院の一部だと思っていました。
ところが、現在は個人の居間として利用されていたのです。

先生にお伺いしたところ、「以前は診療所として利用していたけど、
5,6年前に無床診療所にした時から、個人の住居の一部として
利用しているんだよ。」との事でした。その時、私は「先生、もしかしたら
固定資産税が間違っているかもしれませんね?」とお伝えしました。
先生は少し驚かれて、「それってどういうこと?」とお尋ねになりました。


「前回、確認した固定資産税の評価証明書の内容上、この住居兼診療所の
住居部分の割合が1/2以下として課税されておりますが、
現在確認したところ、現況は住居部分が5/8となっております。
その場合、敷地の内200㎡全部が居住用の扱いとなるので、固定資産税
評価額が下がることになります。試算しますと、現在の年額約28万円の
固定資産税が約19万円になる可能性があります。」「それは知らなかった。
本当にそうだとしたらどうしたらいいのかな?」ということでした。

早速、関連資料を集めて役場に確認したところ、評価額が間違っていることを
認めてもらい、過去5年分の固定資産税を還付してもらうこととなりました。
結果として約50万円の固定資産税が還付され、更に来年以降も現状よりも
低い納税額で済むことになりました。


今回の教訓としては、役場も全ての土地を正しく把握するのは
難しいのが現実だということです。しかしながら、もし、今回の
ことに気づいていなければ、この先ずっと高い評価のままの
固定資産税を払っていた可能性が高かったということです。
固定資産税は、勝手に役所から税額が届いて内容が分からないまま
税金を支払っている方がほとんどですので、一度はそれが正しく
計算されているかを確認してもいいかもしれません。

医療タイムス紙 平成23年2月10日 掲載