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ローコストの考え方

建物を建てる場合、まずは予算という大きなハードルがあります。
より良い建物を建てるために考え、工夫し、手間をかける。そうすることによって何十万、何百万という金額が節約することも可能になります。

まずローコストを検討する場合、その検討の方法は大きく二通りあると思います。

一つ目はまず、ローコストが可能な間取りや工法、仕上げ方法を前提にすること。
この場合、あらかじめ設定された制限の中で、必要な機能や、希望する仕様などを検討することになるため、必然的にローコストが実現できます。

二つ目はまず、思い通りの設計をして、そこからいかにコストダウン出来るかを検討する方法です。
業界的にはVE(バリューエンジニアリング)などともいいます。
この場合、最終的に出来上がった建物は、自分の希望により近いものにはなるものの、建物金額は予め設定した予算をオーバーしやすいという欠点もあります。

どちらの「ローコスト」を検討するかは、建物に対する思い入れの度合いにより変わってくると思います。
もちろん、思い通りの建物を予算内で造ることが出来れば一番良いのだけれど、建築する敷地の条件などにも大きく左右されてしまい、思いどおりのローコストを実現するのはかなり難しいことですね。

いずれにせよ、「ローコスト」イコール「安い」だけでなく、これから長い年数をその建物と付き合っていくことをしっかりとイメージして、「適正なコスト」「正しいコスト」を心掛けていくことが、より大切だと思います。