ホスピタリティーって?
ホスピタリティーとサービスの違いを考えたことありますか?
ホスピタリティーの語源はラテン語でHospicsと云われています。主催者とお客様という両方の意味・主客一体といった意味があるようです。
要するに「おもてなし」という意味です。 ホテル、ホスピタル、ホステスなども同じ語源の言葉のようです。
一方で、サービスの語源はラテン語でServesで、奴隷・召使いを意味します。サービスを受ける側が主であり、サービスを提供する側が従であり、すなわち「主従関係」がこの言葉の根底にあるわけです。
サービスが一定の対価(報酬)を求めるのに対し、ホスピタリティーは見返りを求めない人間性や個性、感性を重視するのが一番大きな違いではないでしょうか。
先日、私がお付き合いをしている婦人科の先生と埼玉県のある有名な病院の視察に行って来ました。その病院でまさに「ホスピタリティー」を体験させていただきました。
その病院は全国でも指折りの分娩数をこなすことで有名で、さぞかしばたばたとしているかと思ったのですが、逆に病院内には「ぬくもり」を感じるほどの温かな雰囲気があるんです。
すれ違う医師、看護士、その他スタッフさん全員がにこやかで明るく挨拶をしてくれます。気のせいか患者さんたちも皆さん元気そうに見えるんです。
玄関でのお出迎えに始まり、施設内の丁寧なご説明、その後の懇談会で院長さんがおっしゃった「見られて強くなると思ってますから見学大歓迎なんです」で納得しました。
施設の無機質感も全くなく、まさにこれこそ「また行ってみたい病院」ではないだろうかと思いました。
サービスとは提供するもの・奉仕であり、ホスピタリティーとは自然と湧き出る「おもてなしのこころ」で根本的に違うものであることを改めて体感した一日でした。
「病院(ホスピタル)におけるホスピタリティー」とは・・・これから望まれる施設のあり方、施設を動かすスタッフのあり方、改めて考えさせられました。